評判の良いASUS TUF RTX3080の上位グラボであるROG STRIX RTX3080の高負荷時の冷却性能に関して検証を実施しました。測定時の室温は23.5℃。単純にファン駆動ごとの冷却性能比較のために50%と80%で固定し比較としています。
いわゆるまな板状態で計測しておりますので、ケース内で測定する場合はケース本体とケースファンのエアフロー、搭載CPUの発熱や熱処理方法(水冷、空冷)によって大きく変化しますのでご注意を。
当検証は組み込み状態での冷却性能を保証するものではなく駆動比率(%)辺りのクーラー性能を検証するための物です。ここまで定型文。
3DMARK Time Spy FAN80%(2400rpm)運用時
最高クロック、平均クロック、温度にご注目。
平均80%で固定したとはいえ驚異の平均温度53℃。MAX2025MHz、平均でも1988MHzのハイクロック、消費電力もピーク350Wまで上がってのこの冷え具合。
ROGアンバサダーでも何でもありませんが素直に推したいです。(ROGの製品はあまり持ってないですけど)ファン騒音検証でも書いた通り、騒音も少ないからまさに鬼に金棒です。
スコアの方はAORUS XTREMEより劣りますが、クロックを見るとピーク性能は劣るものの平均クロックは高いという感じです。
ファン駆動80%運用時一方最大到達温度は
何と60℃以下に抑え込むことに成功しています。もちろんケース内の連続運用時ではこう上手くはいかないと思いますが、同条件に揃えた検証ではナンバーワンの性能であることは間違いないです。
ファン駆動は公平を期すため%にして実験していますが、ROG STRIXのファン回転数は他のモデルと比較して高いわけではありません。なので単純にクーラーの冷却性能が高い。
59℃に達してから横ばいで抑え込んでいますので大した性能です。AORUS XTREMEの巨大クーラーでさえ62℃に到達した条件のテストです。3℃も低いことになります。
ファン駆動80%運用で冷やしたときのスコアは
スコア至上主義ではないですが、これしかやることがないので笑
平均クロックが高いだけあって、スコアもRTX3080シリーズの中でも高いです。単純にAORUS XTREMEのクロックコントロールがオートでも回りすぎるため負けてしまいましたが十分に高性能。
ちなみにAORUS XTREMEのスコアはグラフィックスコアは18159。僅差と言えば僅差です。
さて低回転域での冷却性能はいかに?
3DMARK Time Spy FAN50%(1500rpm)運用時
まさかの60℃切りです。50%運用だとファンの騒音もそこまで気にならないレベルですので、ベンチマークソフトの負荷をこの温度で乗り切るのは凄いことです
平均クロックもMAXクロックも温度の影響を受けずに安定した動作を見せている。
50%運用時で最高到達温度は?
ピーク温度も60℃前半の64℃止まり。AORUS XTREMEがピーク温度73℃まで上昇したことを考えると、低回転域でのピーク温度差は実に9℃・・・訳10℃もの差が出ています。ZOTAC Trinityに至っては82℃まで上昇していますから雲泥の差です。
ファンを低回転気味に抑えて静音性重視でゲーム用に運用したい場合はROG一択と言っていいほどだと思います。
ファン駆動50%運用で冷やしたときのスコアは
誤差程度の影響しか受けておらず安定したスコアとfpsを叩き出しています。
今回は性能検証のために固定回転での高負荷時冷却性能を検証しましたが、RTX3080 ROG STRIXのメリットを生かしつつ運用する方法はカスタマイズ設定でファンを低回転寄りで運用すると「静かなのに冷えるゲーミングPC」というものが出来るのではないでしょうか?
AUTO設定は割と高温にならないとファンが回らない設定なので、オートでも割と良い運用が出来るグラボかもしれませんね。
最後に。ケースのエアフローをしっかり管理しないとROGの持ち腐れになりますので注意してくださいね。
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